□ 【甲子園】超スローボール批判のフジテレビ元アナが袋叩きに。ダルは「一番難しい球」とフォロー
2014年08月18日
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元フジテレビアナウンサーでスポーツ実況などでも定評のあった岩佐徹さんがネット上で袋叩きにあっている。
岩佐徹
夏の全国高校野球に出場している東海大四高の西嶋亮太投手の高い山なりの「超スローボール」について、これを投球術とは呼びたくないし、こういうことをしていると「世の中をなめた少年になって行きそうだ」などとツイッターでつぶやいたからだ。
あまりの反響の大きさに岩佐さんは、感想を述べているだけで西嶋投手を攻撃しているのではない、と釈明したのだが、高校野球や西嶋投手のファンの怒りはなかなか収まらないようだ。
西嶋投手の超スローボールは甲子園大会開催前から注目の的になっていた。身長1メートル68、59キロという体から投じられる球は指を離れたとたんにテレビ画面から消えてしまう。上空に高く投じるからで、その球がテレビ画面に再び現れ、キャッチャーミットに吸い込まれていく。
甲子園では90キロ以下のスピードは計測していないためどれくらいの速さなのかは表示されないが、西嶋投手はインタビューで「58キロくらい」と語ったことがある。バッターのタイミングを狂わせたり、自身の投球リズムを整えたりする際に使っているという。
2014年8月14日、大会第4日第2試合に登板した西嶋投手は、強力打線との誉れが高い九州国際大付属高校のバッターを翻弄し続けた。6回裏ツーアウトの場面では、3番バッターに2球続けて超スローボール。次の球は137キロ。実況アナウンサーは、
「早い!!早く見える!!!」
と絶叫した。この回は3番4番に連続2塁打を浴び1点取られたが、結果は6対1で勝利し、翌日15日のスポーツ紙ではこの話題で持ちきりとなった。
そうした中で、元アナウンサーで野球にも詳しい岩佐さんが14日にツイッターで、
「東海大四のピッチャーのスローカーブ・・・ダメとは言わないが、少なくとも、投球術とは呼びたくない。意地でも。こういうことやってると、世の中をなめた少年になって行きそうな気がするが。ハハハ。」
などとつぶやいた。これに対して怒りを感じた人たちが岩佐さんのツイッターに罵詈雑言のリプライを投じた。
「こいつ何様?」
「老害発見」
「ええ大人が夢抱く球児に向ける発言ちゃうやろ?」
などといった非難とともに、西嶋投手の超スローボールはコントロールを伴った投球技術だ、とか、人と違うことをするのがどうして世の中を舐めることになるのか、頑張っている高校球児を貶めるような発言は許せない、などといった苦情が殺到した。岩佐さんはこれに対し、
「ウへ、恐ろしい。袋叩きに遭ってる。攻撃してるわけじゃなくて、こういうのはやだねえ・・・と、感想を述べてるだけなんだが。」
と弁解したもののネット上でもなかなか騒ぎは収まらなかった。
専門家は西嶋投手のピッチングをどう見ているのだろうか。元朝日新聞記者で高校野球のテレビ解説経験も豊富なスポーツジャーナリストの岡田忠さんは、
「私は甲子園大会を30数年以上取材してきましたが、あのようなふざけた球を投げるピッチャーを初めて見ましたよ」
と打ち明ける。「ふざけている」というのは、スローボールを投げるフォームをバッターに見せてそのままスローボールを投げていること。スローボールというのは、普通、早いストレートを投げるフォームから繰り出すから威力を発揮する。
だから西嶋投手の超スローボールは本来ならば「武器にはならない」ものだという。だから、バッターとの間を外すためだったり、余裕があることを見せつけるパフォーマンスだろうとし、
「遊び心で使っていると思いますから、それを深読みしたり、分析しようとしても意味がないことだと思います」
と分析している。[j-cast]http://www.j-cast.com/2014/08/15213227.html?p=all
■「世の中をなめた」部分は余計、本人に直接謝罪も
岩佐さんのアカウントには「緩急をつけることは投球術」「スローボールを投げると世の中をなめた人間になるのか?」といった反論が数多く寄せられ、炎上状態に。翌日の15日には「言葉が足りない部分と、逆に余計な部分がありました」として謝罪し、該当ツイートを削除した。
岩佐徹の問題ツイート
その後も批判が収まらなかったためか、18日にはツイートで意図していたことをブログで詳しく説明した。
岩佐さんは、西嶋投手が4回裏先頭3番打者への1球目で放ったテレビ画面から見切れるほどの「超スローボール」について、「ルールに違反していないし、選択肢としては『あり』だと思います。投げること自体に反対しているのではありません」と一定の理解を示し、その目的についても「意表をつくこと、相手を撹乱すること、緩急をつける一環...」などと推測する。だがそれでも「高校生のテクニックとしてどうだろう?」との感想を持ったそうだ。
自身の考える「投球術」については、こう説明する。
「球種を変え、投球のテンポを変え、緩急、高低を使って内外角に投げ分ける。打者の読みを外しながらこれらを組み合わせていく...私がイメージする『投球術』とはそういうものです」
その上で「『ほら見ろ。緩急を使うのは投球術じゃないか』と言われそうですが、私が言いたいのはあの『スローボールを投げること=投球術』ではない...ということです」と、今回の例に限定した話だということを強調した。[j-cast]
http://www.j-cast.com/2014/08/18213317.html
■ダルビッシュもTwitterで持論を展開
ダルビッシュは、岩佐氏が西嶋投手に対し、ツイッター上で「投球術とは呼びたくない」などと"批判"ともとれる発言をしたことに触れ、「スローボールかスローカーブかが投球術ではないという話があると聞きました。自分としては一番難しい球だと思ってます。言ってる人はピッチャーやったことないんだろうなと思います」と持論を展開した。
これに対し、岩佐アナが「言ったのは私です。甲子園で高校生が投げました。ボールが画面の上に消えていきました。ハハハ」とリプライで釈明。さらに「彼はそんな球を投げなくても緩急がつけられる投手だし、『高校生だから』ということもあって」と、高校野球であることを根拠とした意見だったことを強調した。
その上で、「75歳でピッチャーやったことないですが、難しいことは知ってます」とダルビッシュの"疑問"にも回答。「ヒジ、お大事に」と、右肘を痛め故障者リスト入りしたダルビッシュを気遣って締めた。
これにダルビッシュもリプライ。「生きてきた時代によってものの見方、捉え方は変わるので難しいですね。彼もせっかくの晴れ舞台ですから"魅せる"思いもあったと思います」と、西嶋投手の心境も慮った。[デイリースポーツ]
http://www.daily.co.jp/newsflash/mlb/2014/08/17/0007245535.shtml
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東海第四 西嶋亮太投手 『超スローカーブ』
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