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『ヒモザイル』批判、炎上で休載したワケ。何が反感を買ったか・・・

「モーニング・ツー」(講談社)で連載していた東村アキコ氏の“実録ヒモ養成漫画”『ヒモザイル』が休載になった。

1話、2話をネットで公開したところ、ネット上で批判が高まる“炎上状態”になり、東村氏から編集部に「休載」を申し出たという。

東村氏は「嫌な気持ちになった方には本当に申し訳ない」などとコメントし、「お休みさせていただきながら、今後について考えたい」としている。

この休載を聞いて、「えー! 続きを楽しみにしていたのに!」と嘆く東村ファンも多いだろう。

人気作品には批判も出て当然だが、どうして、今回は休載という事態になってしまったのか。出版関係者に話を聞いてみた。

今回の休載の理由を、大手出版社の漫画編集者はこう推測する。

「少女漫画の作家は最も傷つきやすい生き物なんですよ。なぜなら、少女漫画は、恋愛やライフスタイルを扱うので、作者は“ありのままの自分”を表現していきます。

ですから、作品が批判されると、自分自身がバッシングされているような気持ちになって、落ち込むんです。

東村先生は典型的な少女漫画家です。『海月姫』(同)も計算し作りこんだ漫画ではなく、作者が日々感じたことを描いていて、それが多くの読者に共感されて大ヒットしました。

今回の『ヒモザイル』も青年誌の掲載でしたが、構造は少女漫画と同じで、東村さんの感性をそのまま描いたものです。

ですから、あんなに大きく批判されることは、東村さんにとって大きなストレスとなり、描けなくなってしまったのでしょう」

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また、ある出版関係者は言う。

「講談社は、よくも悪くも“怖いもの知らず”なところがあります。

ノンフィクションの事件記事で、“匿名を条件に法廷で証言をした被害者”の実名を載せたり、週刊誌編集部の若手社員が『俺らの仕事は訴えられて一人前だ』と飲み屋で女の子相手に語っていたり。

コンプライアンスが厳しく問われる時代に、そんな出版社はほかにはないですよ(笑)。

そういう空気の読めなさや自由さが、『進撃の巨人』のような型破りな大ヒット作を生むわけですが、今回は裏目に出てしまったのでは。

『ヒモザイル』はジェンダー問題が絡むセンシティブなテーマを扱っています。

そういう作品をネットで公開することの危険性を、編集部サイドが想像できなかったのは残念ですね。紙媒体だけで掲載していれば、こんな騒ぎにはならなかったでしょう」

ネット上では、東村氏とセレブママ友が子どもを男性アシスタントに預けて、高級ランチに出かけるといった“リッチな日常”への反発もあるようだ。

「東村さんほどの売れっ子漫画家なら、衣食住にもお金をかけていてあたりまえです。でも、そういう勝ち組なライフスタイルをそのまま描くことは、セレブリティにとっては危険な時代になっています。

特にネット上では“勝ち組”は叩かれやすいわけで、そういう細かい部分での配慮も足りなかったのかもしれません」(前出の漫画編集者)

今回のような騒動で、クリエイターの創作活動にブレーキがかかることは非常に残念なことだ。出版社も作家も今後はさらに多くの方面に配慮することが、順調な執筆を続けるための条件なのかもしれない。

[引用/参照/全文:http://www.cyzowoman.com/2015/10/post_17696.html]


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ヒモに育成する実録マンガ?何が反感を買ったか・・・
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今回問題になった「ヒモザイル」は、東村さんがアシスタントの男性たちを独身キャリア女性のヒモに育てあげるというドキュメンタリータッチのストーリーだ。

第1話は、ママ友が東村さんの仕事場を訪れるところから始まる。

ママ友は東村さんの仕事を補佐するアシスタント男性たちに子どもを預かってもらい東村さんとお茶に行くのだが、子どもを連れた帰り道、

「(アシスタントたちは漫画家として)見込みあるの?」「だってもういい年じゃない」と質問。

東村さんが返事を濁すと、

「うちの子があんな風になったらどうしよう…」と発言する。

今までアシスタントの将来を考えたことがなかったという東村さんはこの発言に衝撃を受ける。

その後、独身キャリア女性の友人たちと飲みに行く機会が訪れるが、そこで、彼女たちが「家事できる男じゃないとムリ」「イクメンいいよね」と言うのを耳にする。

そのとき、東村さんの頭の中で、「アラサ―の働く独身女子」と「アシスタント夢追い男子」の需要と供給が一致するのではとの考えが閃く。

そこで、アシスタントをヒモとなるべく教育し、オーナーになってくれる女性にアタックをかけるという「ヒモザイルプロジェクト」を立ち上げるのだ。

第2話では、プロジェクトが開始され、アシスタントの34歳男性がヒモザイル1期生として指名される。東村さんからプライベートに突っ込みを入れられ、どうすればオーナーが見つかるかと考えていくという内容だった。

自分以外の登場人物全員を「見下していて気分が悪い」

誌面掲載時には特に問題はなかったようだが、Webコミックサイト「モアイ」で無料公開されると、「アシスタントをバカにしている」などと批判が続出。「ヒモザイル計画は普通にパワハラ案件」という声が噴出した。

「女友達もアシスタントもママ友も、自分以外は見下してるのがにじみ出ていて気分が悪くなる」

アシスタントの将来を案じるのは結構だが、本人が乗り気でないのにも関わらず、ヒモに仕立てあげて、その様子を漫画にするのは傲慢、というのだ。

しかも、アシスタントは漫画家である東村さんよりも明らかに立場が弱い。これまで漫画の中で自分を面白おかしくネタにしてきた東村さんが、ついに「他人の人生を切り売りするようになった」という指摘もある。

また、ヒモザイルはキャリア女性から経済的に支えてもらいながらも、家では家事や育児を全面的にサポートする実質的な「専業主夫」だ。

そのため、「専業主夫とヒモは違うんじゃない?専業主婦を寄生虫って言うのと同じじゃん」という見方も寄せられていた。こうした反応が休載の決定打となったようだ。

[引用/参照/全文:http://blogos.com/article/140606/]

休載を受けてのネットの反応

・どんな作品でも、誰かがどこかのシーンで嫌な気持ちになる可能性は高いと思うけどなあ
・これはそもそも炎上に耐えられないなら描くべきじゃなかった題材だな
・本音をうちに秘める人が多くなったから、こういうものは逆に貴重だと思うんだけどなぁ。
・アシスタントの述懐はともかく専業主夫をヒモ扱いは駄目だね、専業主婦にも言える事だし
・「『専業主夫』を『ヒモ』と扱う」という批判はもっとおだと思うが、即打ち切りという対応は残念
・売れっ子が言う反響=賛同の意見onlyって話なら、この世の中の創作は厳しすぎんだろ。
・こーいうのキライ!創作物に対して「何これ!私気に入らないからやめて!」とかアホらし!
・だっせ。やるならやるで貫けよ。それができねえなら最初からやんな。
・普通に見どころがなくてつまらんのが痛い
・タイトルを植物男子改造計画とかにしたらいいんじゃね
・男女共同参画社会に反する内容だがな これはこれで物の見方が時代遅れ
・所詮漫画だろ、下らんことで叩くとかどんだけお前ら暇なんだよ!!

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