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【BOX】井上尚弥 壊れた拳でKOを狙うも判定防衛に・・・ガラスの拳がネックとの声

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WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ12回戦
[5月8日◇東京・有明コロシアム]

王者井上尚弥(23=大橋)が3-0の判定で、2度目の防衛に成功した。

同級1位の指名挑戦者ダビド・カルモナ(メキシコ)と対戦。序盤からスピードで圧倒するも、2回に右拳を痛め、中盤には左も痛めた。

ガードの堅い挑戦者を最後まで攻め込み、最終回にダウンを奪う意地を見せたが、あと1歩でKOを逃した。悔しさを糧に、さらなる進化を約束した。井上は戦績を10戦全勝(8KO)とした。

魂の72発も、あと1歩及ばなかった。一方的な展開で迎えた最終12回。井上はガードを固めるカルモナに対し、上体を低く下げて間合いを詰めると、猛然と連打を仕掛けた。

ロープ際で初のダウンを奪ったが、再開直後に残り10秒の拍子木が鳴る。これまでの美しく、流れるようなフォームではない。逆にパンチを受け、顔も赤く腫れた。それでも最後の1秒までKOを求め、拳を出し続けた。

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世界戦5試合目で初の判定決着。「足を使えば勝てるのは分かっていたが、それでは自分が納得できない。倒したかった」。高いプライドと、向上心で戦ってきた男の意地だった。

「みなさんの期待を見事に裏切ってすいませんでした!」

試合直後、井上がマイクを向けられて一番に口にしたセリフに、この試合の位置づけが凝縮されていた。

4月に、米老舗ボクシング誌「リング」が選ぶパウンド・フォー・パウンド(全階級通じての最強)ランキングで、初のトップ10入りを果たすなど、評価は国内の枠を超えた。

s20160509-51階級下の無敗の3階級王者ローマン・ゴンサレスとの対戦には、世界から実現を求める声が上がっている。井上も思いは同じ。

試合後のリングでは「海外進出して、いろんな経験をしたい」とファンに誓った。今年の初詣の際、絵馬に書いた文字は「英語マスター」。進むべき道は分かっている。

今回の苦しい経験は、今後の力に変える。控室に戻ると、2回に右拳、中盤には左拳を痛めていたことも明かした。大橋会長は「これからも試合中にいろんなことが起こる。すごい経験が出来た」と前を向いた。

[引用/参照/全文:http://www.nikkansports.com/battle/news/1644360.html ]

壊れた拳でKOを狙う余裕

強打を打ち込めなくなった井上は距離をキープし、出入りのスピードで試合をコントロールした。拳の状態を考え、5回に勝負に打って出る。

何度か右ストレートがヒットし、カルモナに襲い掛かったが、これまでのように対戦相手がバッタリとキャンバスに転がることはなかった。

カルモナの打たれ強さもあったかもしれないが、やはり拳の影響があり、パンチの威力がいくらかダウンしていたのだろう。

6回の時点で「もう右を強く打つことはできない」と感じた井上は、7回から左中心の足を使ったボクシングにはっきりシフトした。

実はセコンドに右拳の異常を伝えたのもこのときだ。父でもある井上真吾トレーナーでさえ「拳が使えないんじゃ、アドバイスのしようもない」という状態だったという。

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井上は左だけで巧みに試合をコントロールし、拳の状態と対話しながら、いかにしてKO勝利に到達できるか考えていた。

「焦り? いや、負ける焦りはなかったです。ただ、ここ2戦いい形できて、インパクトのある試合をしたいという焦りはあった。足を使って圧倒的にポイントを取るだけなら問題なかったけど……」

相手は有名選手ではないとはいえ、それなりの実績を重ねてきたランキング1位の指名挑戦者だ。万全の状態であっても、圧勝はたやすい作業ではない。

それでも井上は、インパクトのある勝利を目指して果敢に攻めていった。自らに課せられた使命を、このチャンピオンは十分に理解しているのだ。

最終12回は「もう最後だからいくしかない」と心に決めて前へ。結局KO勝利はならなかったが、最後にダウンを奪い、厳しい状況で王者のプライドを示した。

[引用/参照/全文:http://number.bunshun.jp/articles/-/825645 ]

カルモナ「全ての力を出した」
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「私はすべての力を出し尽くした。今夜の私ほどイノウエを苦しめた選手はほかにいない。私が12ラウンドにわたり、このような戦いをするとはだれも思っていなかった。

だから私は試合前にあまりしゃべらないようにした。大事なのは最初の4ラウンド。ここを乗り切り、そこからは『絶対に勝てる』と信じて戦うつもりだった」

おそらくカルモナは、まったく期待されずにメキシコを旅立ったのであろう。「井上に勝てるわけがない」。そんな冷めた目で見た連中を見返すことが、この挑戦者のモチベーションになっていた。

カルモナは試合前の発言を極力控え、リングの中で己の秘めた決意を実行に移した。井上相手に逃げることなく、判定に持ち込んだのは大きな誇りだった。

試合後の取材では、顔面の右側を大きく腫らしながら、堂々とした態度を貫いた。ただし、井上が右拳を痛めていたことを報道陣から告げられたときだけは、「それは知らなかった……」と顔を曇らせた。

[引用/参照/全文:http://number.bunshun.jp/articles/-/825645 ]

カルモナ自身も、新調したシューズが合わず7回には両足裏で500円玉ほどの大きさの皮がめくれ「痛かった」と嘆いた。

互いにハンデを背負った中での勝負に敗れ「これは言い訳にならない。井上が勝者だ」と足を引きずるようにして会場を去った。

[引用/参照/全文:http://www.sponichi.co.jp/battle/news/2016/05/09/kiji/K20160509012553290.html ]

ネットの反応

・両拳痛めたみたいだから暫く試合出来ないな
・早いとこビックマッチアメリカでやって欲しいわ。どう考えても長くボクシングやれないだろ。
・パンチの威力がありすぎて拳を必ず痛めるってのは、斜めに見てしまうとボクシングに向いていないって事になるな。
・物凄く強いけどまだ全然未完成なのね、と今日の試合で分かった
・すぐに右腕の拳を痛めてるようではロマゴンに勝てないでしょ
・相手のデコとか固い部分に入れると拳のほうが壊れることはあるけど、井上は壊れすぎ。
・井上のパンチ軽いなと思ったら両拳痛めてたんだな。
・両手握れない状態で1位に完勝 伝説以外の何物でもないわw
・年末までくらい試合できんだろな、返上してバンタムに上げてやるかもな。
・ロマゴンと対戦してくれ、ガラスの拳がネックかもしれないが期待してるぞ井上!
・極真に入門するべき
・珍しく被弾するしインファイトに付き合うし何かおかしいとは思ってたけど試合後のインタビュー見るといろいろ試してたらしいな
・これは選手寿命短そうだね 期待があまりにもデカかっただけに残念
・八重樫負けだったよね? ホーム判定なの?
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