若かりし頃の石橋は超がつくほどの暴れん坊で、今よりも尖っていた。テレビ史にも多くの伝説を残している。


石橋貴明

その中でもっとも有名なのが、1985年1月19日に放送された『オールナイトフジ』(フジ)での、テレビカメラ破壊事件だ。

とんねるずが発売したシングル曲『一気』。そのオリコンチャート77位を記念して、2人が歌を披露したときのこと。77位を記念したくす玉まで用意されていたが、それが逆に馬鹿にされていると感じたのだろう。石橋と木梨はメロディーを気にせず絶叫しながら歌い、歌詞も飛ばしまくり。スタジオはイヤ～な雰囲気に包まれる。

2番が終わり、曲の終盤に差し掛かろうというとき、石橋は突然カメラを睨みつけてからしがみついた。そして、全体重がかかったところでカメラが地面に落ちてしまったのだ。カメラは当時の価格で1500万円。これにはさすがの石橋も生放送中ながら青ざめたまま。カメラは保険により弁償されたそうたが、青ざめたいのは保険会社の方だろう。

『うたばん』の司会を13年以上続けていた石橋だが、歌番組との相性は抜群に悪いようだ。

1985年1月17日に生放送された『ザ・ベストテン』(TBS)でのこと。観客席の中を移動するステージの上で歌い、その後メインステージにあがる演出が行われたのだが、ここでも石橋はブチギレてしまった。

興奮したファンにペタペタ触られたのが気に食わなかったようで、ファンに向かって「ふざけんじゃねーぞ、この野郎!てめぇら最低なんだよ!」と怒鳴りつけたのだ。さらには罵声とともに、小道具を投げつける始末。

当然、この傍若無人な行動には抗議が殺到。翌週の放送で謝罪するハメになった。

歌番組との相性の悪さだけではない。石橋はシモの方でも、たびたび騒ぎを起こしている。

当時、子供たちから絶大な人気を博していた『とんねるずのみなさんのおかげです』(フジ)。この番組で石橋は何を思ったのか、お茶の間を凍り付かす下ネタを連発していた。

「近未来警察072」というコーナーで、当時はまだ無名の松嶋菜々子を登用。そこで松嶋は放送コードギリギリの淫語を言わされている。後にすべて台本どおりだっとことが分かったが、石橋のセクハラとして語り継がれている。 後続番組の『みなさんのおかげでした』でも、当時、大人気だった女子アナを泣かせている。

楽しく甘酸っぱかった修学旅行を思い出そうという趣旨の「女子アナ修学旅行」という企画でのこと。修学旅行の旅館風なセットで語り合う、石橋と人気女子アナたち。のっけから、「ブラ見せろ」「タバコは吸わないけどチ○○は吸うのかよ」とセクハラを連発。

ここまでは楽しい雰囲気だったのだが、消灯時間になると、なんと石橋は高島彩の布団に侵入。さらに高島を抱き枕のように抱きしめ「硬くなっちゃった」と発言。ついに高島は半泣きになってしまった。

収録のどさくさに紛れて、女子アナに固くなったイチモツを押し付けたのは、テレビ史上で石橋だけだろう。 また、歌番組と下ネタが混じると収拾がつかない。

『うたばん』(TBS)でもZONEのメンバーにあだ名を付けてくれと頼まれ、「チンポコの先」と命名。名付けられた未成年のメンバーは、高校に通えなくなると狼狽してしまった。当時はZONEの人気絶頂期。こちらはZONEファンから大量の抗議があったとか。


ZONE

干されてもおかしくない事件を、何度も起こしてきた石橋。それでも消されないのは、テレビをめちゃくちゃにしてくれる石橋を視聴者が求めているからだろう。[ブッチNEWS]
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