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松坂大輔の静かなる帰国。メジャー挑戦8年間の意味とソフトバンクを選んだ理由

11月下旬に、米メディアがひっそりと報じた松坂大輔の去就。

「松坂大輔が日本球界に復帰する。日本からの報道によると、福岡ソフトバンクホークスと契約するようだ」

2006年にレッドソックス入りを果たした頃の騒ぎを思えば、ど比較にならないほどの小さなニュースだ。


松坂大輔 レッドソックス


獲得に1億ドル以上が費やされたと噂された松坂は、レッドソックスに在籍時50勝37敗、防御率4.52という数字しか残せなかった。

そして帰国が決まるまでの2年は、インディアンス、メッツと渡り歩き、最終的にメジャーでの最終成績は56勝43敗、防御率4.45。確かに、渡米時の期待の大きさからいったら、華々しい成績とはいえない。

しかし、1年目の07年は15勝してレッドソックスを世界一にするという貢献を果たし、2年目には18勝3敗、防御率2.90、被打率2割1分1厘という優秀な成績を残し、サイ・ヤング賞投票でも4位に入っている。

松坂大輔 故障と不振の連続
欠点といえば、丁寧な投球ゆえの投球数。メジャーでは安定してイニング数を稼ぐことが先発投手の重要な条件とされるだけに、その点で物足りなさは残った。

そしてレッドソックスでの後半4年間は、故障と不振の連続。

地元ボストンの記者からは、こんな言葉が聞こえた。

「自身への期待の大きさを理解していたのは明らかで、どうしても成功したいという気持ちがこちらにも伝わってきた。ただ、そんな思いが余計なプレッシャーになってしまったように見えたな」

真面目さが仇になったというところだろう。記者の質問にも、適当な答えは返さず、一生懸命に考え、本当に思っていることを言葉にしようとする。

当たり前に聞こえるかもしれないが、選手とメディアのやり取りにおいては必ずしもそうではない。さまざまな意味でタフなMLBでは切り替えが重要だが、責任感の強い松坂は割り切りのうまいタイプではなかった。

ただ、それほど生真面目に投げ続けた松坂の姿が、最後の1年では少し違う形で米国で評価されていたことも付け加えておきたい。

松坂大輔 メッツ
メジャー8年目の14年はメッツで過ごし、3勝3敗1セーブ、防御率3.89。凡庸な数字に見えるかもしれないが、台所事情の苦しいチーム内で、先発、中継ぎ、ロングリリーフと多彩に活躍し、経済事情の苦しいチームを助けた。

本人は納得していないかもしれないが、その働きと献身的な姿勢に好印象を持った関係者は少なからず存在する。AP通信のマーク・フィッツパトリック記者は、こう評している。

「開幕時にマイナーに送られたときは腹も立っただろうけど、辛抱強く結果を出してメジャーに戻ってきて、先発、中継ぎでも何でも受け入れ、(メジャーでも)結果も出してきた。チーム優先の姿勢と、成功への欲求が彼の姿からは見えてくる。松坂という人間の本質を示している思う」

「8年もメジャーで生き残れたのであれば、そのキャリアが失敗のはずがない」

こんな声も、メジャー関係のメディアから出てきた。10年に渡って活躍すれば1年10万ドル(約1200万円)に及ぶ年金が満額で支給されるメジャーにおいて、それに近い期間を生き残ってきた松坂へのリスペクトが垣間見えてくる。

新陳代謝の激しい米スポーツ界において、8年という長きに渡って活躍したことが日本でも再評価される日はいずれ来るのではないか。

そして、最後まで真摯(しんし)に投げ続ける姿を見せたがゆえに、松坂の日本でのキャリアの成功を願っている関係者も米国には少なからず存在するに違いないのである。

[引用/参照:http://sportsnavi.yahoo.co.jp/sports/baseball/mlb/2014/columndtl/201411290006-spnavi]

□ ソフトバンクを選んだ理由

工藤公康新監督のもと連覇を目指すソフトバンクが松坂大輔に用意したのは「4年16億円」と、西武時代のエースナンバーである「背番号18」という破格の待遇だった。

横浜高校時代からの地元・横浜の熱烈なラブコールを蹴ってソフトバンクを選んだ理由は大きく2つ。まずは「2人の女房」の存在だ。

1人目はもちろん倫世夫人である。夫人は福岡出身。米国での生活を望んでいたといわれるが、国内復帰がやむを得なくなった以上、地元が選ばれたようだ。

そしてもう1人は、西武時代の2003~2006年までバッテリーを組んだ細川亨。

細川亨 ソフトバンク
細川と松坂はメル友ならぬ、LINE仲間。日本球界復帰に向けて松坂があれこれと相談しており、「家はどこがいいですか?」などと早い段階から聞いていた。

もう1つの理由は、松坂が目標に掲げる200勝の達成だ。

現在松坂は日米通算164勝。あと36勝だが、「平成の怪物」といわれた右腕もすでに34歳で、肘の手術も経験した。かつてのような登板回数をこなすのは難しいだけに、いかに効果的に勝ちを拾えるかが重要となる。

“万年Bクラス”の横浜と、強力打線を誇る日本一のソフトバンクでは天秤にかけるまでもなかったのかもしれない。

[引用/参照:http://www.news-postseven.com/archives/20141201_289644.html]

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コメント

  1. 1
    名無しさん 2014/12/02 21:32

    日本ならまだ勝てる?そんなに甘いの?日本野球。良くて二桁だろ。1520勝てる投手じゃない。

  2. 2
    名無しさん 2014/12/03 0:55

    今年のようなソフトバンク打線の調子なら10勝以上は無理かな
    もう少し得点力もアップしないと
    ヤフオクドームは今の松坂にあってそうだけど

  3. 3
    名無しさん 2014/12/04 10:28

    中畑がうざったいからです。あとは横浜高校出身者を集めときゃいいと思ってるフロント

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