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大坂なおみ・NBA・MLBがボイコットも…日本では違和感のワケ【動画】背後から7発銃撃事件の真相

女子テニスで、2度の4大大会優勝を誇る世界10位の大坂なおみ(22=日清食品)の抗議が、男女の世界ツアーを動かした。

大坂は、23日に米ウィスコンシン州で起きた警官の黒人男性銃撃事件に抗議し、自身のSNSに声明文を公表。

27日(日本時間28日未明)に予定されていた全米前哨戦ウエスタン・アンド・サザン・オープン準決勝の同22位エリーズ・メルテンス(ベルギー)戦を棄権した。

その大坂の声明を受けてか、男子のツアーを管轄するプロテニス協会(ATP)、女子のツアーを統括する女子テニス協会(WTA)、そして米国テニス協会(USTA)は共同で声明を発表した。

「スポーツとしてのテニスは、再び起きた人種差別や社会的な不公平に対して、結束して反対する立場を取っている。

この3団体は、27日の大会を一時休止することで、それを表したいと思う。大会は28日から再開される」と、抗議のために、27日に試合を開催しないと明らかにした。

[via:日刊スポーツ]
https://www.nikkansports.com/sports/news/202008270000279.html

大坂なおみの声明文

こんにちは。多くの人が知っているように、私は明日、準決勝を戦う予定でした。

しかし、私は、アスリートである前に、1人の黒人女性です。

そして、1人の黒人女性として、自分のテニスを見てもらうよりも、今すぐに、気がつかなければならない、もっと重要な問題があると感じています。

私がプレーをしないことで、何か劇的に変わることはないとは思いますが、白人の人たちが多いスポーツの中で、いろんな議論ができれば、それが正しい方向への1歩だと感じています。

警察による黒人への大量虐殺を見るたびに、胃が痛くなり、ヘドが出るような気持ちになります。

(この黒人差別に対して)数日おきに、新しいハッシュタグが作られることにも正直、疲れました。

また、何度も何度も、この問題について、同じ議論をするのもとても疲れました。

いつになったら、(この議論が)十分になる日が来るのだろう。

[via:日刊スポーツ]
https://www.nikkansports.com/sports/news/202008270000246.html

大坂のマネジメント会社は、「準決勝の棄権は、本人の意思として、黒人男性銃撃事件への抗議のため」と明かした。

大坂は、新型コロナウイルスの感染拡大で3月から世界ツアーが中断する期間、「もうシャイは終わり。言いたいことを我慢するのは嫌」と、自身のSNSで積極的な発言を繰り返した。

5月に米ミネソタ州の黒人男性暴行死事件に、「何も言わないのは賛成しているのと同じ」と、抗議を発信し続けた。

「スポーツ選手は政治に口出すな」という挑発には、「イケア(家具メーカー)に勤める人は、ソファの話しかできないのか!」と応戦した。

大坂以外にも、今回の事件への抗議で、26日にミルウォーキーで予定されていた米大リーグのブルワーズ-レッズが延期。また、米バスケットのNBAがプレーオフ3試合を延期するなど、多くのスポーツにも影響が出始めている。

[via:日刊スポーツ]
https://www.nikkansports.com/sports/news/202008270000211.html

NBAと大リーグでもボイコット

米中西部ウィスコンシン州ケノーシャで起きた警察官による黒人男性の銃撃に抗議するため、米プロバスケットボール(NBA)のチームが26日に予定されていたプレーオフの試合をボイコットした。

この動きは大リーグ(MLB)や、バスケットボールの女子プロリーグWNBAにも広がっている。

最初にボイコットに動いたのはNBAのミルウォーキー・バックスだ。

同チームはニューヨーク時間午後4時10分(日本時間27日午前5時10分)にプレーオフ第5試合でオーランド・マジックと対戦する予定だったが、同チームがロッカールームから出てこず、「NBA TV」は試合が延期されると伝えた。NBAはその後、この日の試合の延期を確認した。

大リーグのミルウォーキー・ブルワーズは26日のシンシナティ・レッズとの試合中止を決定し、大リーグで抗議に参加する最初のチームとなった。ESPNはシアトル・マリナーズも同日の試合延期を決めたと報じた。

WNBAの選手もボイコットに加わった。アトランタ・ドリームのセンター、エリザベス・ウィリアムズは同リーグの選手を代表し、26日の試合を行わないことが選手の総意だとの声明を発表した。

米メディアのジ・アスレチックによると、NBAの選手は同日、次のステップについて協議するためのミーティングを予定している。

[via:Bloomberg]
https://news.yahoo.co.jp/articles/57122d2e75ea8cb73a6aa174e5590e25e42e9f3d

それでもやはり違和感

考えるきっかけに、少しでもなればという「棄権」だと理解している。

大坂なおみが、ウィスコンシン州で起きた黒人男性銃撃事件への抗議で、全米前哨戦の準決勝を棄権したことだ。典型的な日本人のテニス担当おじさん記者は、ない知恵を絞って考えてみた。

日本で育ち、外国に住んだこともなく、多少の山あり谷ありの人生を歩んだものの、国内で肌の色で差別を受けた経験はない。

周りに、肌の色が違う人が、それほど多くいるわけでもない。だから、大坂が味わっているだろう深い悲しみや憤り、絶望感を想像できても、実感しているとは、とても言えない。

もう30年以上前か。ワシントンDCの大会で、こんなことがあった。初めての米国での取材だった。言われたままにコートの記者席に座っていたが、混んでくると「ジャップは向こうに行け」と言われ、追い出された。

何か抗議する言葉も持たなかったが、これは明らかに差別だった。

しかし、当時、記者が感じたのは、差別されたことより、「ここは自分の席」と自己主張できない情けなさだった。言葉の壁もある。「男は黙って●●●●ビール!」の時代に、親からしつけを受けた。

謙虚で耐えることが、日本では男性の美学だった。それが、まったく意味を成さないのだ。

はっきりと自分の意思を伝える。そうしないと、外国では理解してもらえない。それを学んだ。ただ、だからといって、何でもかんでも、そうしたいとは思わない。そこはバランスなのだと思う。

こんな経験しかない記者が、少しだけ大坂の声明を受け止め、考えてみた。

大坂からの賛同は得られないとは思うが、やはり棄権には違和感が残る。

百歩譲って、大会前なら、まだ分かる。ただ勝ち進んでの棄権では、直前の準々決勝で敗れたコンタベイトはどう感じるだろうか。

もちろんコンタベイトは、プロ選手として勝てば良かった。だが、どの選手もテニス界で生き残るために必死だ。それは、その選手1人、1人の人生でもある。故障や病気で棄権するなら、負けた方も納得は行くだろう。

しかし、それがどんなに重要な抗議だとしても、コンタベイトのプレーや人生より大事だと、記者は言い切れない。

多くの人が大坂を支える。家族、親友、ファン、スポンサー、マネジメント会社、大会、ツアー、ライバル選手、そしてメディアなど、数え上げたらきりがない。

日本人のように「忖度(そんたく)」しろとは思わないが、この棄権という直接的な行動の陰で、大坂を支えるために走り回っている人がいるのも確かだ。

そんなことを言っているようでは、人種差別の深刻さを分かっていないと、大坂には言われるかもしれない。確かにそうなのかもしれない。

しかし、この原稿を書いていることが、彼女の「考えるきっかけ」という言葉を受けてのことなのだから、それで少しは理解し、許してくれないだろうか。甘いかな。

[via:日刊スポーツ]
https://www.nikkansports.com/sports/news/202008270000329.html

ネットの反応

・大坂選手の主張が受け入れられた形なので、棄権する意味が少なくなりましたね。
・是非出場してほしい。テニス界の不祥事ではないので、声明は良いが、棄権はやり過ぎ。
・むしろその中で勝ち続けることの方が人々に勇気を与えることにならないだろうか…。
・優勝してインタビューで此の件を雄弁に語れば良い。
・棄権することや休止することが実質的にどのような抗議につながるのか馬鹿な俺にはわからない。個人として、団体として、直接抗議コメントを出すほうがいいと思うのだが。
・抗議したい気持ちと、ゲームに出る出ないをリンクさせたのは短絡的だと思う。賛同する選手同士で運営を動かすべきじゃなかったの?スポンサーだっているわけだし。
・テニス界全体としても共有するとの姿勢は良かったと思う。ただ、これで大坂選手だけが棄権という事になると足並みも揃わない。ちゃんとガイドラインを作るべき。
・テニスは紳士淑女のスポーツが根幹だが、選手の政治的な主張で協会が動くのはあまり良くなと思う。協会はノーコメントを貫くべきだろうに。
・棄権するというメッセージがどこに向けていて誰を反省させるのかいまいち不明。
・棄権するしないに関しては大坂選手の気持ち、モチベーション次第だから外野からは何とも言えない。
・アメリカの黒人と日本人を使い分けていいとこ取りばっか
・今回の事件の全容を隅々まで把握しての行動なんですかね?
・警察官は何で発砲したのか?何故男性は銃口を向けられてもなお動いていたのか?詳細が不明の段階で、結果だけを見てボイコットって何か違和感がある。
・自身に対する人種差別を行った企業への抗議行動はお金で解決なのでしょうか?ボイコットすべきだったと思いますよ。と、日清UFO焼そばを食べながら思った次第。
・これだとさ政治的抗議をした上位選手が決勝前に回復する手段に使われちゃわない?
・全米前の腕慣らしのどーでもいい大会だからボイコットしたんだろ。数試合やって好調なの確認したから後は休養。これが全米だったらボイコットなんかしてない。
・世界には色んな問題があって、それぞれの人の属性によって、優先順位は異なるんだよな。何事もバランス感覚無いと、正義とわがままは紙一重やね。

黒人銃撃問題とは?

米ウィスコンシン州ケノーシャで23日、黒人男性が背後から警官2人に撃たれ、重体となった。

警官らは、男性の子どもたちの目の前で7回発砲した。この銃撃の様子を映した動画がSNSで拡散し、全米各地で激しい非難の声が上がっている。

複数の目撃者によれば、撃たれたジェイコブ・ブレークさん(29)は、近くで起きていたけんかを止めようとしたという。


ジェイコブ・ブレーク[Jacob Blake]

動画にはその後、自分の車の運転席に乗り込もうとしたブレークさんが、警官2人に背後から至近距離で7回撃たれる様子が捉えられている。

重体となったブレークさんは、同州ミルウォーキーの病院に空輸機で救急搬送された。

地元メディアは同日午後、ブレークさんの手術が終わり快方に向かっているとする家族の話を報じた。司法当局によれば、関与した警官らは休職処分を受けている。

今回の事件は、3か月前にアフリカ系米国人のジョージ・フロイドさんがミネソタ州ミネアポリスで警官に拘束され死亡した痛ましい事件を想起させる。この事件をきっかけに全米では人種差別に抗議する大規模なデモが発生した。

フロイドさんら警官の暴力の犠牲となった黒人の代理人として知られる人権派弁護士のベン・クランプ氏によれば、ブレークさんは女性2人のけんかを止めようとした後に警官に撃たれ、そのとき車内にはブレークさんの子ども3人がいたという。


銃撃事件に抗議しデモ行進をする人々

24日にケノーシャ市内で行われた抗議デモでは、ケノーシャ郡庁舎前に集まった多数の市民が人種差別に反対するスローガンやブレークさんの名前を叫んだ。

抗議は平和的に行われたが、一部の参加者が市当局の車両に放火したほか、郡庁舎を破壊する場面もあり、同郡では24日夜から25日朝にかけて、緊急事態による夜間外出禁止令が発令された。


銃撃事件に抗議するデモの最中、放火された車両

ウィスコンシン州のトニー・エバーズ(Tony Evers)知事は、治安維持のため州兵125人を同市に派遣したと発表した。

[via:AFPBB News]
https://www.afpbb.com/articles/-/3300881

【観覧注意】銃撃の瞬間

「奇跡」なければ歩行は困難

ブレイク氏の家族の弁護人を務めるベン・クランプ氏によると、少なくとも銃弾1発がブレイク氏の脊髄を貫通していた。

脊髄が一部あるいは完全に切断された結果、ブレイク氏は麻痺を負ったとみられる。医師たちは脚が動くようになるかわからないとしている。

「ブレイク氏の家族は奇跡が起きるのを信じているが、現時点では麻痺があると診断されている。銃弾が脊髄を切断し、椎骨の一部を粉々にしたからだ。

奇跡が起きない限り、ジェイコブ・ブレイク・ジュニア氏は再び歩けるようにはならない」

と、クランプ弁護士は25日の記者会見で述べた。

ブレイク氏の母ジュリア・ジャクソン氏は記者会見で、息子は「生きようと闘っている」としつつ、「暴力や破壊行為が続く限り、息子はまったく喜ばないだろう」と述べた。

ウィスコンシン州司法省は現在、この事件を調査していて、事件に関与した2人の警官は休職扱いとなっている。

事件を受け、アメリカでは警察の残虐行為や人種差別に対する抗議の声が再び高まっている。デモ参加者たちはケノーシャだけでなく、ニューヨーク、ロサンゼルス、ミネアポリス、その他あらゆる場所での正義を求めている。

[via:BBC]
https://www.bbc.com/japanese/53914847

ナイフを持っていた?

ケノーシャ警察は、3人の警官が「家庭内トラブル」の通報で現場に赴いたと説明するが、トラブルの詳細やブレークさんが武器を所持していたかどうか、また警官が発砲した理由について、さらに警官の人種について明らかにしていない。

目撃者によると、警官が「ナイフを捨てろ」と命じた直後にブレークさんに発砲したというが、目撃者はブレークさんがナイフを持っているところを見ていないといっている。

[via:AP通信]
https://news.yahoo.co.jp/articles/5d78fcde679bf4c23723c6dd9304de5da297f487


カランビットナイフのようなものを持っていた?

ブレイクが歩いているときのビデオには、彼がナイフのようなものを持っているように見える。これは、警察がブレイクに「ナイフを捨てろ」と繰り返し指示したという報告と相まって、彼の手にある物体がナイフであることを示している可能性がある。

ブレイクが車のドアを開けているとき、警官は彼が入るのを止めようと彼のシャツをつかみます。おそらく彼が車の中に銃を持っているかもしれないと恐れたか、または彼が逃げることを止めようと試みたと思われる。

ネットの反応

・抗議やデモは正当な権利ですが、なぜ暴動と略奪に発展するのでしょうか。
・警官の指示を無視したことは伝えないのは意図的なのでしょうね。
・白人警官やり過ぎなんだよ
・7発は撃ちすぎだけどそれをイコール黒人差別に結びつけるのはなー
・映像を見る限り、警官の正当防衛みたいだが
・批判は大いにあるでしょうが、全てを人種差別のせいにした流れに凄い違和感を感じます。
・前回の窒息死の件もそうだが、切り取られた画像で警察が100%悪いような報道してるのが怖い。
・黒人が撃たれたイコール黒人差別にすぐ結びつけるのはどうかなと思う。そもそも通報されてかけつけた警官の制止や警告を無視して車に乗り込もうとしたからだろ。
・動画見たけど、あれだけ警官を無視したら仕方ないのかなと思ってしまう。
・「もし車内から武器を持ち出したら」と警官の恐怖も感じ取れます。
・人種差別もだけど、銃社会の弊害でもあると思う
・俺が思うにこれは黒人差別の問題ではなく銃の問題。こういう事件を起こしたくなければ銃規制を主張すべき。
>警官は銃を持たないわけにはいかないよ
・それなりの落ち度や要因があってもすべて差別としてくくる流れも差別の持つ問題だ
・デモやボイコットは意思表示にはなるが、問題の解決にはならない。やり過ぎると香港みたいに最悪の状況も。
・アメリカはコロナに差別問題に大統領選もあるしすごい激動の一年だね。

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コメント

  1. 1
    名無しさん 2020/08/27 20:59

    トランプ応援してた黒人殺されたときは黙ってたろこいつw
    情弱か活動家のどっちか

  2. 2
    名無しさん 2020/08/28 3:43

    で、この記者は何が言いたいん?

  3. 3
    名無しさん 2020/08/28 15:17

    白人による有色人種差別は確実に存在するのは間違いない。
    ただこの発砲事件が差別によるものかは分からない。
    突き詰めて考えれば黒人差別があるから黒人が職に就けず、それによって貧困が発生し、貧困による事件が起きる。
    だから警察は黒人を警戒する。
    銃社会のアメリカで、しかも警察相手に怯まず犯罪者が発砲するこの国では警察が自身の命を守る為に先制攻撃するのは仕方ない。
    だから“黒人大統領のオバマ政権”の時だって白人警官による黒人射殺事件は起きていた。
    この事件においても何故ジェイコブ氏は警官の制止を聞かずフラフラ歩いているのか?
    日本人的な感覚で考えれば素直に警官の命令を聞いて大人しくすれば良かった。
    この発砲事件をヒステリックに受け止めて短絡的に黒人差別と捉えるのは腑に落ちない。
    単に反トランプとか左翼的な勢力による政治利用とも考えられる。
    黒人差別は確実に存在するが、だからと言って警官による“黒人虐殺”のような受け止め方は冷静さを欠いているように思う。

  4. 4
    名無しさん 2020/08/30 23:16

    黒人差別で問答無用にやる白人意識も問題だが
    こう言った問題が起きた時にデモやストまでは判るが
    放火だの略奪だの破壊だの起こす黒人にも問題があると思う。ちょっとでも問題あった時に過剰反応されて大事に対応処置される原因じゃね~の?
    今回の件はニュースで見た動画ではわからなかったけど、撃たれた黒人がそもそも逃げる様に車に乗り込もうとせず警察官に従うか対話の意思を示していれば撃たれなかったはず。
    つか、なおみの何も言わないのは賛成しているのと同じって文言がどっかのアイドルグループの歌に無かったっけ?

  5. 5
    名無しさん 2020/09/01 3:55

    警官が白人相手に撃ち殺される動画見てみろ
    撃つ場所によっては2,3発じゃ死なない=反撃ができるんだよ
    7発はやりすぎとかアホか

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