TROUBLE

HEADLINE

カルロス・ゴーン逮捕は西川CEOのクーデター!?ルノーによる日産の完全子会社化を阻止するためか

「重大な不正」の中身は?

日産自動車のカルロス・ゴーン会長が11月19日、金融商品取引法違反の疑いで東京地検特捜部に逮捕された。容疑内容は、虚偽の報酬額を有価証券取引書に記載していたこととされる。

2011年3月期から15年3月期までの計5年間の役員報酬額が実際には99億8000万円だったのに、計49億8700万円と記載していたという。内部通報によって日産が社内調査、それを検察に情報を提供し、事件になった。

このニュースを聞いて、多くの人は「脱税目的か」と思ったに違いない。しかし、それは読み筋が違うのではないか。

ゴーン氏はサラリーマン経営者であり、報酬は源泉徴収されており、日産から得られる報酬では脱税できない。また、ゴーン氏は日本には1カ月のうち1週間程度しか滞在せず、主にパリとニューヨークに住んでおり、住民票は日本にはないので、日本で住民税を払わない。

ゴーン氏がなぜ虚偽記載したのか、その動機は特捜部が今後捜査で解明していくのだろうが、虚偽記載してそれがばれなかったとしても、源泉徴収されているので、ゴーン氏には「実利」がない。なのに、なぜ虚偽記載したのか。

筆者は20年近く日産を取材してきた。これまでの取材や関係者の話から推測すると、ゴーン氏が虚偽記載した理由は、「自分の報酬を大きく見せたくなかったから」ではないか。

ゴーン氏に近い日産の元首脳が筆者にこう明かしたことがある。

「日本では報酬が10億円を超えるともらい過ぎと批判されるので、10億円は切るようにした方がいいとアドバイスを送った」

虚偽記載については、悪質なものではないのではないか、と筆者は考える。むしろ悪質なのは、日産もプレスリリースで認められているように、「会社のお金を私的に支出していた複数の重大な不正」の方だ。背任に近い行為かもしれない。

この重大な不正については、現時点での日産の社内関係者らの話によると、以下のようなことが推測される。

① 前妻との離婚の訴訟費用を会社の金から支払った可能性

② ニューヨークなどに対外的に公表していないゴーン氏の個人事務所があり、その関連費用を会社の金から支払った可能性

あくまで可能性だが、この2点以外にも「フランスのベルサイユ宮殿を借り切って再婚相手と結婚式をしたが、その費用も日産が出したのではないか」(関係筋)との話も出て来るほどだ。

かねてより、こうした噂は日産社内では絶えなかった。それは、ゴーン氏が「カネに汚くて強欲」と一部の社員から捉えられていたからだ。

たとえば、日本で最初に自著『ルネッサンス』を出した時、印税は自分の懐に入れ、日本語訳や校正などで協力した日本人社員には分け前を渡さなかったという逸話が残っている。

通常、大企業のトップが自分の実績を誇示する本を出した場合、印税は会社に入れるか、寄付するケースが多いが、ゴーン氏はそうではなかった。

ただ、こうしたゴーン氏の金銭にまつわる話や、公私混同ぶりは日産の役員や一部幹部の中では知られていた話で、なぜ、今になって「内部通報」が起こり、事件になったのか。本稿の主眼はそこにある。

はっきり言おう。これは「日産の社内クーデター」とみるべきではないか。さらに言えば、西川廣人社長兼CEOサイドがゴーン氏を引きずりおろすために、日産が検察当局と手を組んだ可能性もあるのでは、と筆者は見ている。

ゴーン氏の逮捕後に出てきた日産のプレスリリースの内容を見ると、この日を用意周到に待っていた節が窺える。《中略》


日産 西川社長

フランスが突きつけた「3つの条件」

2018年に入り、「ポスト・ゴーン」を巡って仏政府が動き始めた。日産は16年に三菱自動車を傘下に収め、日産・ルノー・三菱の3社アライアンスが誕生。

その後17年にはゴーン氏は日産社長兼CEOの座を西川廣人氏に譲った。ゴーン氏は現在、日産、三菱両社の会長とルノーCEO兼会長を兼務している。

加えて、日本ではほとんど知られていないが、3社アライアンスの共通戦略を決める司令塔の「ルノー日産BV」という会社が存在し、登記上はオランダ・アムステルダムにある。BVの経営トップは、ルノーCEOが兼務するとの内規がある。

実は今のゴーン氏は、このBV会長の仕事をメインとしていることから、グループ内では「アライアンス会長」と呼ばれている。

しかし、ゴーン氏のルノー会長兼CEOの任期は18年までだったことから、ルノーCEOを退任すれば、このBV会長職も手放さなければならなかった。

日産や三菱のCEOではなくても、BV会長という3社アライアンスの戦略を仕切るポストに就いていることは、3社の事実上のトップと同じ意味があるため、ゴーン氏としてはBVトップの座は手放したくなかったと見られる。このため、ゴーン氏はルノーCEO職の座にこだわった。

こうした状況下で、フランスのマクロン大統領は、ゴーン氏にルノーCEOの任期を2022年までに延長する代わりに次の3つの条件を突きつけた。それは、

① ルノーと日産の関係を後戻りできない不可逆的なものにする

② 後継者を育てる

③ ルノーの現在の中期経営計画を達成させる

といった内容だった。ゴーン氏はこの条件を呑んでルノーCEO職に再任された。

この条件①があることから、ルノーと日産が経営統合に近い形で関係をさらに深めるのではないか、といった見方が強まっていた。

持ち株会社の下にルノー、日産、三菱をぶら下げるといった見方も出ていた。こうした関係強化策をゴーン氏は18年度中にもまとめる動きを見せていた。

仏政府が特にこだわっていたのは条件①だ。なぜなら、今のルノーは日産からの配当や最新技術を当てにしなければやっていけないほど経営体力も商品力も劣化している。日産なしではやっていない会社になってしまった。

見方を変えれば、日産にとってルノーが「重荷」になりつつあった。

このため、日産の西川CEOは、経営の独自性が維持できなくなるとして、これ以上ルノーの支配が強まることを嫌った。提携時にルノーから8000億円近い支援をもらったが、この20年近い関係の中で配当金としてルノーに「恩返し」しており、その額は優に8000億円を上回っている。

社員らの「反発」

仏政府やルノーが強引に日産への支配力を強めれば、西川CEOには、前述したようにルノー株を買い増して日産への議決権を消滅させる強硬策も視野に入っていたと見られる。

この強硬策を実施するには、日産の取締役会での多数決で、「西川派」を過半数にしなければならない。

日産の取締役会のメンバー9人は次の通りだ。

カルロス・ゴーン氏
西川廣人氏
グレッグ・ケリー氏
坂本秀行氏
志賀俊之氏
ジャン・バブティステ・トゥザン氏
ベルナール・レイ氏
井原慶子氏
豊田正和氏

このうち、西川派は、坂本氏、井原氏、豊田氏と見られ、西川氏自身の票を入れて4票しかなく過半数を取れない。ゴーン氏はCEOを西川氏に譲ったとはいえ、取締役会メンバーは巧みに構成し、自分の意向が通る人選にしていた。

たとえば、前COOの志賀俊之氏は、一時収益が落ちた際に先任を取る形でCOOは退き、産業革新機構CEOに転出したが、取締役では依然として残ったままだ。

これは、「志賀氏と西川氏が犬猿の仲であることをゴーン氏が巧みに利用して、志賀氏を残すことで西川氏を牽制する意味合いがある。

元々、志賀氏は、ゴーン氏とは非常に親しく、ゴーン氏の戦略ミスを志賀氏が責任をかぶってCOOを退任した経緯もある」(日産関係者)との見方がある。

極めつけは、グレッグ・ケリー氏の存在だ。

「ケリー氏は代表権を持つ取締役でありながら日産で勤務している形跡がなく、実際には海外で牧場経営をしている。ゴーン氏が公私混同で会社の金を使うための筋書きをアドバイスするなどの『悪知恵袋』」(同)と見られている。

今回の事件でも、ケリー氏が不正に深く関与したとされている。ゴーン氏とケリー氏を日産取締役会の中から追い払えば、西川氏は過半数を取れると踏んだ、と見られる。

西川氏サイドが「クーデター」を仕掛けたとすれば、彼らにも焦りがあったからではないか(注:西川氏は緊急会見で「クーデターではない」と発言)。

昨年に発覚した完成車検査不正問題も、日産の社内不満分子が国土交通省に情報提供したことが発端と見られ、車検制度にもつながる時代遅れの古い制度を残したい国土交通省が、それに乗りかかって日産を叩いた。

社内の不満は、ゴーン氏ら一部の外国人が高給を取り、会社の金で贅沢三昧なのに、現場への投資は怠っていることへの反発であった。ゴーン氏自身が長期政権で権力の座に長くいて、腐り始めていたことは間違いない。

こうした社内の不満を放置していれば、不満の矛先はいずれ西川氏自身に向かってくる……西川氏サイドはそう判断したのではないか。

真相解明には時間がかかるだろうが、それが今回の事件の背景にあるというのが、筆者の見方である。

[via:現代ビジネス]
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/58561

ネットの反応

・もし日産がルノーに吸収されたら ぜってーに許さねぇ!
・日産から仏産
・頼むから特殊なお国柄をそこまでアピールするの止めてほしいw
・今回ので日本がやばい国だって知れ渡っただろ
・ここ半年1年くらいのルノーと日産、ゴーンの心変わりニュース知ってる人と知らない人で捉え方全然違うな
・外国人がリークしたってフジで言ってたね
 >司法取引乗ったんだろな
 >ってことは共犯者に裏切られたのか
・このままゴーンでも、ゴーンの代わりが来ても、日産はいずれ吸収される 日産が先手売ったんだろ
・まあ国策逮捕って事は誰でも分かるわな 誰が黒幕かって事が問題なわけで
・クーデターで間違いない 画策したのは元三菱自動車組幹部で、西川社長を取り込んだ そのバックにいるのは三菱商事だよ そして黒幕は三菱商事のさらにバックにいる日本政府とアメリカだな
 >ルノーによる完全子会社化を阻止しようということ?
 >まあそうだな アメリカがだまっていない 日産の売り先は決まっている テスラモーターズだよ 三菱商事が話をまとめた
・フランス政府がいろいろ画策してたのを日産側が蹴った結果だろう。これは揉めるぞ
・日本政府はルノー・日産提携問題には協力すると言ってる
・そしてまた放漫経営が始まるのか


「やったぜ日産」ホンダ販売店がSNSに投稿し謝罪

関連商品

コメント

  1. 1
    名無しさん 2018/11/22 3:42

    「猿が身の程を知らずに白人様に貢げる機会を放棄するとは」と、フランス人様方がぼやいております

  2. 2
    名無しさん 2018/11/23 22:39

    (´゚∀゚)・:.・:∵ブハッ

コメントする

関連記事

このカテゴリの最新記事