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マエケン入団会見で暗い顔だった理由、異例の契約内容とドジャース獲得のチーム事情

米大リーグ・ドジャースと正式契約を結んだ広島の前田健太が日本時間のけさ8日(2016年1月)、入団会見を行った。

さぞやニコニコ会見になるだろうと見られていたが、「ハイ、マイネーム・イズ・マエダケンタ」と自己紹介した後、こんなことを言いだした。

「今回の自分の契約内容に関してさまざまな憶測を呼んでいますが、一部報道にあった通り、身体検査においてイレギュラーな点がありました」

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田中将大やダルビッシュより大幅低額

前田に何があったのか。

契約内容は8年で総額約30億円(1年あたり3億7500万円)で、田中将大(ヤンキース)の7年161億円(1年あたり23億円)、ダルビッシュ有(レンジャース)の6年68億円(1年あたり11億4000万円)と比べるとかなり低額なのだ。

この違いについて、メジャーリーグ評論家の福島良一氏はこう解説する。

「ダルビッシュ投手にしても田中投手にしても、実力的には評価できるが、必ずと言っていいぐらいシーズン中に肘を痛めたりとか故障によって戦線離脱しているんです。

球団としては、リスクの潜む投資を避けたいというのが本音で、それが(前田投手の)基本給を極力抑えて出来高払いを手厚くしたという異例のかたちになったと思います」

前田の契約には成績に応じて年間最高14億3000万円という項目も入っている。

福島氏は8年という契約年数の長さにも注目した。

「メジャーリーグでは、とくに投手の場合、長期契約を結ぶケースはほとんどないんです。8年契約というのは高く評価している表れだと思います」

会見で前田もこの点には触れていて、「ドジャーズには長期にわたって保証してもらい、最大限の評価をしてくれたと思います。自分自身もドジャースの一員として長きにわたって頑張っていく決意をしました」と語った。

球団側も出資者に経営・投資の納得できる説明をしなければならない時代になっているのだろう。

[引用/参照/全文:http://www.j-cast.com/tv/2016/01/08255040.html?p=all]

ドジャースが前田を獲得したチーム事情

前田が加入する前のド軍の先発陣は5人が左投手で、異例の左腕ローテになりそうな状況だったこと、移籍市場のなかでは若かったことなど前田を評価するものだ。

一方で、米国で実績のあるフリーエージェント(FA)の選手より、前田を魅力に感じるド軍の複雑な“チーム事情”もあったようだ。

大物FA選手の場合、大半のケースでは、前所属が選手にクオリファイング・オファー(年俸上位125選手の平均額)と呼ばれる1年契約を提示している。

選手がそれを受け入れず移籍した場合、見返りとして、移籍先の球団は前所属にドラフト1巡目の指名権を譲らなければいけない。

ド軍は近年、若手選手の育成に力を入れている。それはドラフトに限らず、キューバなどの有望アマチュア選手を海外からも集めてきた。それらの選手を獲得する場合は大金が必要だ。

ただ、米大リーグは契約金の上限を定めていて、それを超えてしまうとペナルティーが発生する。

ド軍は昨年、大幅に限度額を超えたことなどもあり、2016、17年はペナルティーの対象で、海外の選手獲得に可能な契約金は30万ドル(約3540万円)に制限。

この金額だと他球団と競り合えないため、現実的には2年間、海外の有望アマチュア選手を獲得できないことになる。

海外のアマチュア選手を獲得できないなら、ドラフトで若手有望株を指名するしかない→ドラフト指名権を失うわけにはいかない→大物FAは獲得できない-。

そう考えると、ドラフトの指名権に影響ない前田獲得は、ド軍の思惑に一致したといえる。

前田を高く評価する一方、そんなチーム事情も見え隠れしている。

[引用/参照/全文:http://www.sanspo.com/baseball/news/20160108/mlb16010813000011-n1.html]

8年契約はリスクを伴う

なお、広島には移籍金2000万ドル(約23億8000万円)が支払われる。

前田健太投手「歴史と伝統のあるドジャースの一員になれたことを誇りに思う。最大限の評価をしてもらい、自分としてもドジャースでやっていく決意ができた。ポスティングシステムを認めてくれた広島にも感謝している」

ドジャース・フリードマン編成取締役

「(身体検査での問題は)契約交渉を始める前から理解していた。8年契約を結ぶことはどんな投手でもリスクを伴う。たとえ前田が故障したとしても、練習熱心な彼ならさらに強くなって復帰してくれると信じている」

[引用/参照/全文:http://www.hochi.co.jp/baseball/mlb/20160108-OHT1T50033.html]

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異例FA権なしの契約

8年契約でドジャースと合意した前田健。投手ではメジャー史上最長タイの契約となるが、異例なのは長さだけではなかった。

関係者によると、契約途中に契約を結び直したり、FAになれる「オプトアウト」の条項が含まれていないという。

これは、球団がトレードなどで放出しない限り、35歳となる2023年シーズンまでド軍でプレーすることを意味する。

[引用/参照/全文:http://news.livedoor.com/article/detail/11040145/]

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