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【RIZIN18】Outsaider出身の朝倉海が王者・堀口恭司を68秒KO 史上最大の番狂わせは偶然ではない!?

RIZIN.18
( 2019年8月18日 ドルフィンズアリーナ )

メインの61キロ契約のワンマッチは、朝倉海(かい、25=トライフォース赤坂)がRIZINバンタム級、ベラトール世界バンタム級の2冠王者・堀口恭司(28=アメリカン・トップチーム)を1R1分8秒、KOで破った。

右ストレートでぐらつかせて主導権を握り、休まず攻めて大番狂わせを成し遂げた。堀口は総合格闘技ルールで約4年4カ月ぶりの黒星となった。

練りに練った作戦が“RIZIN史上最大の番狂わせ”につながった。

堀口が左に顔を倒しながら放った右に合わせた朝倉海の右のカウンター。これで王者をぐらつかせた。そこから休まず攻めて、わずか68秒でのKO勝ち。「右を合わせる作戦。作戦通り」。

7月の「17」のメインで勝利を挙げた兄・未来(みくる)とともに堀口を徹底的に分析したことが実を結んだ。戦前は「自信がある」という言葉を繰り返したが、それはハッタリではないことを証明した。

堀口に初めてKO勝ちしたことで、バンタム級のタイトル戦線が大きく動いた。朝倉海は「大みそかにベルトを懸けて戦ってほしい」と要求。堀口も「負けたのが悔しいので、すぐにでも再戦したい」と応じた。

[via:スポニチ]
https://www.sponichi.co.jp/battle/news/2019/08/19/kiji/20190818s00003000585000c.html

朝倉に敗れコーナーでぼうぜんとする堀口

堀口「全然覚えてない」

アウトサイダー上がりの格闘家朝倉海がRIZIN、ベラトールの総合格闘技2団体同時世界王者堀口恭司をKOで下し、地元愛知で金星をあげた。

堀口が初めてのKO負けを喫した。1発目の右のパンチをくらった後は「全然覚えてない」。相手のカウンター狙いは想定内だったが「一瞬の隙をつかれた」と反省。

すがすがしい表情で朝倉に「ありがとうと言いたい」と話し「またベルトをかけて戦い、そこでしっかり勝つ」とリベンジを誓った。

[via:日刊スポーツ]
https://www.nikkansports.com/battle/news/201908180001118.html

作戦通りの右のカウンター

6281人で埋まった真夏の名古屋のドルフィンズアリーナが揺れた。体を沈めた堀口が下から右のストレートを打ちにいった刹那。

「作戦通り。クロスカウンターを一番狙っていた」という朝倉が身長差が7センチある上から右のカウンターを打ち下ろした。

パンチは伸び切っていないところが一番効く。いわゆる急所にヒットしたわけではなかったが、「一瞬の隙を突かれちゃって」、顔面に一撃を受けた堀口は、よろけて右手を着いた。

「打つとき必ず(首が)左に倒れるので、こっちから見て右側へ打ち込む作戦でした」

堀口は、右を放つ際、カウンターを防ぐために頭の位置を左にずらして打つ癖がある。朝倉は、兄の未来の分析によって、その癖を知っていたのである。しかも、その一撃で勝負が決まらないことまで想定していたというから恐ろしい。

「当たっても一発で倒れないことわかっていた。組みつかれることも想定していた。当たった後にいかに焦らずに冷静にいくか。膝をぶちこんだり」

朝倉は猛ラッシュを仕掛けたが、最初の一撃で記憶の飛んだ堀口は本能のまま組み付き、左右のフックを振り回しながら対抗した。

それでも飛び膝蹴りを一発ヒットさせ、動きを止めた朝倉は、最後に右フックでとどめを刺した。堀口が腰から砕け落ちて、目の焦点が定まらないまま戦意を喪失するとレフェリーが間に入って朝倉のKO勝利を宣言した。

わずか68秒。パンフレットの真ん中にデカデカと堀口の写真が掲載されていた“日米2冠王”の凱旋試合に衝撃の大番狂わせが起こることを誰が予想できただろうか。



根拠のあるジャイアントキリング

「勝てないって言った人が多かったけど、そんなことはなかったでしょう」

右手を突き出しながらリングを回った朝倉は、“参謀”の兄、未来と抱き合った。

「冷静に戦えば勝てるからと言われていた。(兄とは)一緒に戦っている気持ちだった。分析に時間を費やしてくれた。“よかったね”と安心してくれた」

分析、戦略に定評のある兄の未来は、堀口と雑誌の企画でマススパーを行った経験があり、その実体験を生かした“勝利方程式”を弟に授けていた。

「次またやる可能性があるのであまり多くを語りたくないが、(堀口は)左のフックが上手いので、左から入らず右を合わせる作戦でした」

兄と共にボクシングの元WBA世界スーパーフェザー級スーパー王者、内山高志氏の四谷にあるジムへ通い、その必殺の右のカウンターを磨くため、ボクシングの技術を学んだ。

「力の伝え方を習ってパンチ力が上がった。当たれば効かせられるパンチを持っていた。顎に当たらなくても効くと思っていた」

現役時代、ノックアウトダイナマイトと呼ばれた内山氏から体重の乗せ方、タイミングを学び、そのパンチが堀口の意識を断ち切ったわけだが、カウンターを打つには、技術だけではなく、勇気という名の強靭なメンタルが必要になってくる。

「自分に自信を持って戦えたことが今回の勝因。僕は覚悟を決めてリングに上がっているので相手への恐怖心はまったくなくて、パンチもスレスレで外して怖がらずに戦うことができている」

開始直後、堀口の右のフックが鼻の根元を掠っただけでカットして流血した。

「パンチはあるなと思った。でも想定内だった」

それでも恐怖感が沸くことはなかったという。

腕自慢の元不良や地下格闘技の荒くれが集まる「アウトサイダー」のチャンピオン。“格闘王”前田日明氏が主宰している格闘イベントだ。

朝倉には札付きのワルだった兄と路上ファイトを繰り返してきた度胸がある。そのハートに技術と兄が分析する戦術、戦略が加わった。偶然ではない。根拠のある“ジャイキリ”だった。

「理想の勝ち方ができたんで素直に嬉しい。無理だから挑戦するな、じゃく挑戦する大切さをたくさんの人に伝えたかった。自信になりましたね」

静かに語る朝倉の姿が印象的だった。

[via:THE PAGE]
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190819-00010002-wordleafs-fight

再戦は「10月か12月」

大会終了後、榊原信行RIZIN CEOは「いろいろな格闘技のイベントを主催し、見てきましたけれど、本当に歴史が動く瞬間がこの『RIZIN.18』名古屋の地で起きたんだなと。

格闘技のダイナミズム、格闘技の醍醐味──スポーツのすべてに通じるかもしれませんが、追われる者と追う者のメンタルの部分、追いかける者の強さがこの1戦に明らかに出たと感じています」と、メインイベントを振り返った。《中略》

さらに、今回の試合を堀口陣営が一度オファーを断った、という話も。

「堀口選手と契約して向き合って、これまで断ってきたことはないですが、今回の朝倉海(戦)は断ってきました。『やる意味がない』と。

本当にそうだと思うんですよね。とはいえ、やる意味がない、自分のなかで朝倉海と戦う意味を見つけられないという中で、『でも恭司、考えてみて。じゃあ、いま契約的に問題のない、僕らが連れてこられる選手で、やる意味のある選手って誰かいる?』と。

それで(朝倉海の地元の)名古屋で(大会が)あって、朝倉海以上に日本の格闘技を盛り上げるというテーマの中で今の恭司の前に立つふさわしい選手っていなくないか? というところで、30分後に『やっぱり受けます』と言ってきました。

本人の中では気持ちを作る時間、たぶんBellatorのケージに入ることで、いったんホッとしたと思うんです。

だから、6月の試合で2冠を巻いて、そこからこの2カ月弱の間に、対戦相手を受け容れて、闘うハングリーさや貪欲さ、いろいろなものをもう一度自分の中に纏うということができる選手が、朝倉海ではなかったんだと思います。

逆に堀口はもっと強くなると思います。確実に借りを返さないといけない相手も出来たし、負けることで強くなる。復活してくる、リマッチに挑む堀口はみものだと思います」

そうなると両者が望んでいるタイトルマッチでの再戦の時期が気になるところ。

榊原CEOは「まず堀口はほぼ記憶が飛んでいる。さっき会見後にここでも会ったんですけれど、みなさんの前で喋ったこともウロ覚えでした。完全KOではないけれど、かなりの衝撃をもらっているので、少し休ませる必要がある。

本人の気持ちはそう(すぐにリマッチ)でしょうけれど、プロモーターとしても早ければ10月、12月に組みたい。

海とも終わった後に話しましたが、今回はこの試合を受けた堀口恭司の男気に、彼もリング上で感謝していましたが、プロモーターとしても感謝していますし、必ず、堀口が求めるリマッチには応じるというのが朝倉海の立ち位置だと思います。

しっかりドクターチェックして、堀口の身体の部分のオーバーホール、ダメージが残っていないか、その期間が取れれば、それこそ10月か12月に。リマッチ(の時期)は早いと思います」と、堀口のダメージを考慮したうえで年内に再戦を組みたいとした。

[via:GONG]
https://gonkaku.jp/articles/1605

激闘直後にツーショット

この2ショットにファンも反響。「どっちにも勝って欲しかった」「いい写真」「お2人共、素晴らしかったです!」「堀口選手も紳士ですね!」「相当悔しいはずなのに堀口選手も素敵ですね」「この写真泣ける。2人ともカッコイイです」などと拍手が送られていた。

[via:THE ANSWER]
https://the-ans.jp/news/79185/

ネットの反応

・マジか 堀口負けたのか!
・正直ポカした
・堀口まで倒しちゃうとか未来の分析能力やばすぎる
・まじでジャイアントキリングじゃん
・堀口は下の階級のほうがよくないか?
・4年振りの負けがアウトサイダー上がりってめちゃくちゃ効きそう
・万が一があるからMMAは面白いわ
・マジでMMA版ロッキーみたいな話やわ しかも勝った
・あの膝がやばいわ どんなタイミングで入れてんねん
・弟はまだまだ伸び代ありそう 慢心しなければ確実にスターになれる
・堀口神話崩壊したな 勢力図が変わってくるわ
・再戦すれば絶対に堀口勝つわ もっとじっくり攻めれば朝倉程度ならどうにでもなる
・大晦日再戦あるか
・しかし堀口はよく今までノーガードみたいなものでまともに貰わなかったな
・堀口は打撃系の強豪とあまりやってなかったからな
・この負けはさすがに言い訳できんなw
・次タイトルマッチで完封してやっと面目を保てる程度やな
・堀口は最初のカウンターで効かされてたからな それで記憶なくなってあとは体が勝手に動いてる状態
・打たれ弱いのバレたからねぇ・・・誰でも先に当ててしまえばこーなるわな。
・カウンターの当て方とタイミング、兄貴そっくりだよな!
・ATTで練習しとるトップファイターが街のジムで練習しとるやつに負けるとかさあ…朝倉普通にすげえわ
・踏み込んでくる右を出させての狙いすましたカウンター。作戦を完璧に遂行した。
・堀口といい、那須川といい。なぜ自分の舞台で最強という美味しい立ち位置を捨てて自らの商品価値を落としに行くのか
・こんなやつらが暴れてた地元最悪やなw
 >兄貴だけや弟は読書少年やぞ
・正直堀口は朝倉舐めてたよな? 負けるわけないとか思ってたんだろう
・弟には、いい企業スポンサー付きそうだけど、兄貴のほうは闇深そうだから、まともな企業は警戒してそうだな
・堀口くらいしか有名なの残ってないのにアウトサイダー出にKO負けとは前田ニヤニヤだろうなw
・5回は見ちまったな 海の勝利で鳥肌たって堀口の顔で切なくなる この繰り返しだわ

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